ネットワン、ITシステムと制御システムの接続を支援する新サービス
ソース:深圳市鑫雅精密五金制品有限公司
発売日:2018-01-20
ネットワンシステムズは6月8日、工場における生産性のアップを支援する製造業向けIoTソリューションの提供を発表した。同社が過去3年に渡って大手製造業の顧客との実証実験/本番稼働で得た知見をもとに、導入しやすいよう体系化したソリューションだという。 記者会見した市場開発本部長の松本陽一氏は、まず製造業のシステムについて説明。製造業のシステムでは、大きく「OA(Office Automation)」と「FA(Factory Automation)」の2つのシステムが共存しており、OAはIT(Information Technology:情報技術)で構築される。FAは「制御システム」と「生産管理システム」の2つからなり、生産管理システムはITで、制御システムはOT(Operational Technology:制御技術)で構築される、という全体像を示した。 その上で同氏は、OTの問題点として機器ごと、ベンダーごとにバラバラで、相互接続が考慮されていなかったり、外部との接続を前提としていなかったりしたことから、Windows XP以前の古いサポート切れのOSがそのまま使い続けられている例もあるなど、ITとは全く異なる課題が多数存在していることを指摘した。 同社では、2015年から製造業向けIoTシステムの構築に取り組んでおり、ユーザー企業と共にこうした課題を一つひとつ見つけては解決してきたという。その約3年に渡る経験で得られた知識やノウハウによって、同社は元々の強みであるITの知識/技術力に加えて、OTについても習熟したことで、ITとOTをつなぐことが可能なユニークな立ち位置を獲得するに至ったという。 同社が提供する製造業向けIoTソリューションでは、「生産設備のネットワーク接続」「データの収集・管理・分析基盤」「クラウドやデータセンターとの接続」「操業停止を防ぐセキュリティ対策」「統合サービス」といったメニューが含まれるが、大きな方針としては、まず制御システムを包括する「制御系ネットワーク」を構築し、次いで制御系ネットワークをIT側の「情報系ネットワーク」と接続することで、生産設備で得られる膨大なデータを分析/解析するための基盤を整備していく、という段階的なアプローチで取り組むという。 対象は大企業/大手製造業。2018年度の売上目標は40億円とする。2017年度の同分野の売上目標は25億円だったが実績は35億円で大幅に上回ったといい、2018年度に関しても40億円を上回る実績を見込んでいるという。松本氏は「2~3年で売上100億円以上の規模に成長させたい」としている。
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